【アニこと】アニメの名言 これは使える！ / ただの名言集じゃない！、アニメの名言と著名人・偉人の格言のコラボレーション！モチベーションを上げるアニメの名言を貴方に

太陽系外に向けて射出されたが
重力を振り切れなかったらしい。

遺体をどうするのか心配するタナベは、
宇宙に浮かぶ不要物はデブリだと言う
先輩ハチマキの考えが理解出来ない。

連絡の取れた遺族は、
「地球で死にたくない」と言い残した
故人の望みを汲み、再び宇宙に返す事を
希望するが、その顔は寂しげだ。

たまらず、タナベはその場を飛び出し、
遺体の入った棺を宇宙空間へ持ち出すと、
後を追って来たハチマキとユーリを前に
地球を背にして、高々と棺をかかげた。

故人の気持ちを尊重しようという
ハチマキの説得に、タナベは、
棺が奇跡的に帰ってきたのは、
本人がそう強く願ったからだと叫ぶ。

天文学的な確率で、地球軌道上に
帰ってきたのは偶然じゃない、
家族の元へ戻るべきだと訴え続ける
その後ろで、ユーリの視覚映像が、
棺の中に浮かんでいる家族写真の
存在をとらえると、モニターしていた
遺族は、思わず目に涙を浮かべた。

どんなに遠くまで出掛けたとしても
必ず同じ場所へ帰ってくる。

誰かが自分を待っていると思えば
安心して、外に出て行ける。

それは、気持ちだけの話ではなく、
これと似た存在に
「引力」というものがある。

リンゴが地面に落ちるのは、
地球とリンゴが互いに
引っ張り合った結果であり、

そのリンゴが、出荷されても
人や動物に食べられても、
最後はまた土に還る。

全てのものには引力があるという
考えは、万有引力と呼ばれる。

日々、程良い加減で
縛られず、離されずを
繰り返す事が出来るのは、
反対方向に働くエネルギー同士が
目には見えない所でうまく
バランスを取っているから。

誰か大切な人を失った時、
エネルギーが消失したことで初めて、
その力の存在に気付く事もある。

星が一つ消えてしまった様な、
広い宇宙に投げ出された様な、
途方も無い孤独だ。

太古の昔から、人は孤独にさいなまれ、
出発と帰還を繰り返し、今や宇宙にまで
飛び出して行く時代となったが、
銀河の彼方は遥か遠い。

どれだけ孤独を望んでも、
帰りを待つ場所があり、
帰りを待つ人がいる。