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アニメの中の素敵な言葉

〔アニメ 名言 / これは使える!〕銀河鉄道の夜 船が氷山にぶつかり遭難した姉弟の姉の言葉

アニメ 名言 / これは使える! 【アニメの中の素敵な言葉】
Ⓒ1985年 ますむらひろし/日本ヘラルド・テレビ朝日・朝日新聞社

銀河鉄道の夜『さそりの火』

【こんなにむなしく命をすてず
 どうかこの次には
 まことのみんなの幸(さいわい)のために
 私のからだをおつかい下さい。】


Ⓒ1985年 ますむらひろし/日本ヘラルド・テレビ朝日・朝日新聞社


遠洋漁業に出ていて普段父がいないジョバンニ。
小さな頃から仲が良かったカンパネルラだけは
馬鹿にすることはなかったが、母も病気がちで
活版所でアルバイトをしているジョバンニは
皆ともあまり遊ばないので、
クラスの中で少し浮いた状態に。

星祭りの夜、丘の上で不思議な銀河鉄道に
乗ることになるのだが、そこにはカンパネルラが
いたのだった。

銀河鉄道で旅を続けていると、
船が氷山にぶつかって、沈没した事故に
遭ったという家庭教師と姉弟と出会う。

その時、銀河の中に赤い火を見つけたジョバンニ。
「何の火だろう。」

「蝎(さそり)の火だな。」

カムパネルラが答える。


「蝎の火なら知ってるわ。」

「蝎の火ってなに?」
ジョバンニは聞く。

姉が語り始める

「蝎がやけて死んだのよ。その火が
 いまでも燃えているの。」

弟が言った。
「蝎って良い虫じゃないよ。尾にカギがあって
 それで刺されると死ぬって先生が言ったよ。」


「そうよ、だけど良い虫だわ。」

「わたし、お父さんにむかし、
 バルドラの野原で小さな虫達を食べて
 生きていた一ぴきの蝎の話を
 聞いたことがあるの。

 その蠍が、ある日いたちに追いかけられて
 井戸に落ちた時言うの。

 ああ、わたしはいままでいくつの
 ものの命をとったか知れない、
 そしてその私がこんどいたちに
 とられようとしたときには
 あんなに一生けん命にげた。

 それでもとうとうこんなになってしまった。
 ああなんにもあてにならない。

 どうしてわたしはわたしのからだを
 だまっていたちに呉(く)れてやらなかったろう。
 そうしていたらいたちも一日生きのびたろうに。


どうか神さま。私の心をごらん下さい。
こんなにむなしく命をすてず
どうかこの次には
まことのみんなの幸せのために
私のからだをおつかい下さい。

 そしたらいつか蠍はじぶんのからだが
 まっ赤なうつくしい火になって
 よるのやみを照らしているのを見ていたんですって。」

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人はただ生きているのではない。

自分のために生きているようでも

実は相対的に誰かの為に生きている。

自分の命をどのように使うのか?

それを真剣に考えながら生きることによって、

自分の生きる目的が見えてくるはずだ。

※このアニメ「銀河鉄道の夜」という作品は、
宮沢賢治原作のあの「銀河鉄道の夜」を
ますむらひろしのネコのキャラクターで
アニメ映画化されたものです。

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